音音研(2008-)

更新日: 2010-01-14

今後の予定

  • 第64回? 新年会のみ開催 2010年1月21日(木)18:30 ごろ
    • 場所:都内(本郷近辺、池袋など、MLにて検討中)
    • 会場を予約したいので、参加を希望される方は西本にお知らせください。
    • ML へのご参加を希望される方は西本にお知らせください。

開催案内(変更する場合はMLでお知らせします)

  • 場所:東大本郷 工学部6号館140号室(東京大学 大学院 情報理工学系研究科 システム第一研究室)
  • 建物のご案内
  • 飲食の持ち込みは自由です。お茶などは会場にございます。
  • 場所がわからない場合、建物に入れない場合などは研究室 03-5841-6902 (担当:西本)にお電話ください。

2009年の開催記録

  • 第63回 2009年12月17日(木) 18:30-
    • ライトニングトーク企画
      • なるべく全員に「持ち時間5分」でのトークをお願いしました。
    • ネット中継(stickam, twitterなど)による遠隔地からの参加の実験をしました。
    • 記録(西本のブログ)
  • 第62回 2009年11月5日(木) 18:30-
    • 参加者8人+ネット経由の参加者2人
    • 話題提供1:西本卓也
      • 音声CAPTCHAの評価に関する公開被験者実験
    • 話題提供2:帝京平成大学・川島尊之先生 (19:40ごろ)
      • テーマ:音源分離知覚について(続編)
    • ネット中継(stickam.jp)による遠隔地からの参加の実験をしました。
    • 記録(西本のブログ)
  • 第61回 2009年6月18日(木) 18:30-
    • 参加者:8人
    • 話題提供1:東京女子大学 松村瞳さん+東京大学 西本
      • テーマ:音声CAPTCHAの検討
      • 要旨:昨年度から東京女子大学と東京大学の共同で行っている「人間が聞き取ることができ、機械に認識されにくい音声」の研究について、 昨年度の成果の報告を行い、今年度の研究計画についてご助言をいただきたいと思います。
    • 話題提供2:帝京平成大学・川島尊之先生
      • テーマ:音源分離知覚について
      • 要旨:日常的な場面では人間は重畳信号から個々の音源について知覚する。その理解 は例えば何を分離知覚しているのか,あるいはその知覚に関わる要因とメカニズ ムはどのようなものかという点について行われてきた。今回は音源分離知覚に関 するこうした問いについて文献調査と発表者の研究の結果などから得られる回答 を整理する。
  • 第60回 2009年5月7日(木) 18:30-
    • 参加者:11人
    • 講演者:榊原 彩子さん(一音会 音楽スクール)
    • タイトル「絶対音感習得過程の縦断的研究」
    • 「要旨」絶対音感は、保有者が0.2〜0.5%という稀な能力でありながら、その臨界期(2〜6歳)内に 訓練をおこなうことで、ほぼ100%、習得が可能な能力です。 本研究は、絶対音感を持たない幼児に、和音判別訓練法による習得訓練を実践し、習得にいた る過程がどのような変化を含むものか、縦断的に明らかにするものです。 和音判別訓練法は、毎日実施する和音判別課題から主に構成され、絶対音感習得までに平均 約4年の訓練期間を要します。今回は、特に22事例の訓練結果を報告することで、訓練法および 習得過程について発表させていただきます。また、訓練データの集約の仕方や今後の方向性に ついて、ぜひ皆様のご意見をうかがいたいと強く願っております。
  • 第59回 2009年1月19日(月曜日)18:40-
    • 参加者7人
    • 橋田朋子さん(東京大学IML(インテリジェント・モデリング・ラボラトリ)特任研究員) のお話を伺いました。
    • タイトル 「リミックスの知覚・動作過程における音楽経験の影響」
    • 要旨: リミックスと呼ばれる音楽断片をタイミングよく繋ぎ合わせることで音楽を作 り上げる表現は,音楽熟達度によらず楽しめる新しい即興的音楽表現の形とし て近年非常に注目されています。心理学的観点からは詳しい検討は殆ど行なわ れていないのですが,リミックスは(1)音楽断片を聞いて拍の累積時間間隔 を推定するという心的予測過程と(2)予測したタイミングで動作を遂行すると いう動作遂行過程,という知覚と動作の2過程が同等に要求される非常に興味 深い表現の形です。そこで音楽経験はリミックスに本当に影響を及ぼさないの か,もし及ぼす場合にはどちらの過程に起因するのか,を明らかにする実験を 行ないました。本発表では,この実験の詳細とそこで得られた知見をいかした 即興的音楽表現支援システム"TempoPrimo"の簡単な説明・実演を行ないます。
  • 橋田さんより:下記に昨日の発表資料をあげました。pdfファイルにしてしまったのでムービーについては別途資料をあげておきま した。

2008年の開催記録

  • 第58回 2008年12月15日(月曜日)18:40-
    • 参加者:15人
    • 田中章浩 先生(オランダ Tilburg大学)のお話を伺います。
    • タイトル:視聴覚音声認知とその可塑性
    • 要旨: われわれは複数の感覚モダリティから情報を受け取り,外界を適切に認知して います。対人コミュニケーションにおいては,言語情報や情動情報が顔・声・ 身体等から同時並列的に発信され,単一の情報に基づくよりもはるかに効率的 な情報伝達が実現されています。受け手の側では,これらの視聴覚情報が時間 的,空間的,内容的に不一致である場合にも情報の統合が生じますが,そこに は限界が存在します。本発表では,時間的不一致の限界(時間窓)を規定する 要因を探る一連の実験結果を紹介し,視聴覚時間差への順応や被験者の言語経 験等によって時間窓が柔軟に変化することを示します。また,内容的不一致に 関しては,顔と声の情動価が異なる刺激に対する情動の認知を検討した実験結 果を紹介し,声と顔が相互に及ぼす影響の非対称性や,その文化的差異につい て報告します。経験が音声の視聴覚統合に及ぼす影響に関するこれらの実験結 果をもとに,視聴覚統合の可塑性について議論したいと思います。
  • 第57回:11月17日(月曜日)18:40-
    • 参加者:7人
    • システム第一研究室 修士2年 江頭幸路くんの話題提供
    • テーマは「調波時間構造化クラスタリングを用いた多重音ピッチ推定」です。 音楽音響信号から「いつどの音が鳴っているか」を高精度に解析することを目 指しています。 「人間の聴覚が音を認識するときの聴覚の処理」 (例えば文献 A. S. Bregman, Auditory Scene Analysis, MIT Press, Cambridge, 1990.) を参考にした手法だと私たちは考えています。
    • 聴覚や音楽知覚に興味をお持ちの方から「人間ならもっとこんなこともできる」とか、 「人間にはここまではできない」とかいうお話を伺う機会が作れたらよいと思 い、 あるいは、人間を対象にした実験と工学的な実験を組み合わせる きっかけが作れるのではないか、などとも思いました。 Auditory Scene Analysis にお詳しい方にご参加いただければ大変嬉し く思います。
  • 第56回:10月20日(月曜日)18:40-
    • 参加者:7人
    • 御講演:大竹孝司先生(E-Listening Lab)
      「語彙の活性化のメカニズムと言語遊戯(空耳アワー)」
      音声言語の意味理解は音声の中から語彙を認識することによって実現されるが、 この仕組みをモデル化して解き明かすことが語彙認識の研究の目標である。 本発表では1言語話者の心的辞書がL2の音声入力によって活性化する可能性を検証する。 分析対象の言語遊戯は「空耳アワー」と呼ばれるものである。 分析から明らかになったことは1言語使用者であっても無意味な心的辞書が 活性化される可能性が示唆された点である。
  • 第55回:9月16日(火曜日)18:40-
    • 参加者 3人
    • 中田ひとみさん:音声学会 で御発表の内容と参加報告
      「日本語における歌唱と発話 --- タイミング制御の音響分析による比較」
    • 西本:音響学会 秋季研究発表会の報告
  • 2008年8月:休会
  • 第54回:7月22日(火) 18:40-
    • (1) 中田ひとみさん:音声学会参加報告
    • (2) 瀬川亜希さん(東京女子大):超早口音声の聴取訓練に関する検討
    • (3) 福岡千尋さん(東京女子大):音韻修復を用いた音声版CAPTCHAの検討
  • 第53回:6月9日(月)18:40-
    • 小山義徳さん(東大・教育学研究科)
      博士論文に関するご発表をしていただきました。
      概要:速読によって継時的な処理を促すと英語のリスニング能力が向上する
    • 余興:Slips of the ear (空耳 in English songs)
  • 第52回:5月12日
  • 第51回:4月14日

音音研とは

  • 「音声・音楽研究会」(略称・音音研)は、音声および音楽の知覚に関する学生・若手研究者主体の 任意団体で、東京大学を中心に集まって研究会を開催しています。
  • 2008年3月までほぼ1ヶ月に2回のペースで田中章浩 先生(東京大学 大学院人文社会系研究科 心理学研究室、 2008年4月よりオランダ Tilburg大学)によって開催されてきました。 知覚や認知の研究が視覚の分野に偏っている現状を打破し、 聴覚・音声・音楽を対象にした研究者コミュニティを支援したい、 という趣旨で、50回に渡って開催されました。
  • 2008年4月より西本(東大・情報理工)が世話役を引き継いで、新生「音音研」を軌道に乗せるべく努力中です。 当面は1ヶ月に1回、第2月曜日の18:40から開催します。 (研究会終了後の飲み会も積極的に推進します)
  • 参加資格に制限はなく、参加申し込みなども不要です。予定などのご案内をする音音研メーリングリストを FreeML にて運用しています。 ML 招待を希望される方は西本宛に御連絡下さい。
  • 本研究会テーマに関する御発表を皆様から募集しております。会場にはPC接続用プロジェクタやスピーカ等を用意します。
  • 発表形式や発表時間は自由ですので御相談ください。フォーマルな研究会ではありませんので、 自由な雰囲気で御議論・御交流をしていただければと思います。 未完成の内容、学会研究会のリハーサル、研究計画の相談など、 皆様のご都合に合わせてこの場をご活用いただければ幸いです。
  • 皆様からのご発表の他に、テーマを決めて勉強会を行う、ゲストスピーカーをお招きする、といった提案もいただいていますが、 世話役の力不足で滞っています(ごめんなさい)。 皆様の御提案や御協力をよろしくお願いします。